
01●エイモス・チュツオーラ(Amos Tutuola, 1920 - 1997)
この物語はこんなふうな書き出しで始まっている。
「わたしは、十になった子供の頃から、やし酒飲みだった。わたしの生活はやし酒を飲むこと以外には何もすることのない毎日でした。当時はタカラ貝だけが貨幣として通用していたので、どんなものでも安く手に入り、おまけに父は町一番のお金持ちでした。
父は八人の子をもち、わたしは惣領息子だった。他の兄弟は皆働き者だったが、わたしだけは大のやし酒飲みで、夜となく昼となくやし酒を飲んでいたので、なま水はのどを通らぬようになってしまっていた」
☆☆☆
02●大杉栄獄中記◎木の葉が一つ落ちて来ても
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