
まもなく、講座が始まる、、、
1960年代末から1990年代の現在に至るまで、坂本一成の歩みは他のどの建築家からも孤立し、また独自である建築の造形的表現を可能な限り沈潜させ、しかもいわゆる自然派に陥ることがない。建築家が建築を考えるその見えない形が、「抽象化された普通の家」から浮上し、その思考は不可避的に一個の建築にとどまることなく、社会へと向かう。だが、この精緻な思考の建築的表われは、多木浩二の指摘がなければ、坂本自身にとってさえ存在しなかったといえるかもしれない。建築を思考することの意味を、容赦なく絶望と希望をもって描き出す、これは今までに語られることのなかった対話・建築の思考である。(抄●『対話・建築の思考』坂本一成・多木浩二)
日常性の中に見いだされる非日常を日常化するのが建築家の仕事
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