
場所への旅☆神楽坂建築塾サロン20120407
平良敬一先生の講義が13時ちょうどに始まった。その導入部を少し紹介しよう。
「この『場所への旅』はシリーズでこれからもやっていきたい。建築から都市へという観点も含めてね。僕が『SD』という雑誌を創刊する前に、鹿島出版から旅費が出たもんですから、初めてスペインのグラナダのアルハンブラに行きました。
この場所にはいろいろあるんですが、中庭という概念、つまり、それが基本形になっている。イスラムの装飾も確かに素晴らしい。だが、中庭から見るから美しいんです。つまり場所が必要なわけです。空間と場所。抽象的だが、何もない空虚を、建築家は空間と置き換えて豊かにしているんですよね。
場所は空間の基礎にあるもので、行動に自由を与えてゆくものです。生物学的基礎に戻って、これからみなさんと一緒にそのあたりを考えていきたい。
話は飛びますが、そこ(鹿島出版会)から離脱して、もう一回、赤ん坊に戻ってやりだしたのが『住宅建築』なんです。
それではこのあたりで、《統合へむかう街と建築》という本を出している保坂陽一郎さんに意見を聞きましょう。ポストモダニズムを克服していかないと、まずいですよね。これからやっていくためには、どうあるべきですか。コミュニティーをどうしたら作れますか? お互いに手を組んで、個々バラバラにやっていくのではなく共生して助け合ってやっていくことが必要なんです。編集屋はここで司会者に移ります」
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