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旅する建築家
鈴木喜一の

大地の家
2006.01.12
 風土と色彩
2月11日の次回講座は平良塾長の「風土と色彩」という講座である。そこで塾長に予習資料の原稿をお願いしたところ「君は色彩の専門家だからうまく書いておいてよ。参考図書は『まちの色をつくる』ということにして……」と言われてしまった。
塾長が「君は色彩の専門家だから」というのは、たぶん僕が旅の中で水彩画を好んで描き、しかもその行為を25年間、継続的に続けてきたからだと思うのだが、実は実際の建築の中にあまり派手な色彩をいれていない方である。どちらかと言えば地味なタイプで、素材の色を極力尊重しているのである。国内外を問わず、生活に根づいた渋い民家や集落を見過ぎたせいかもしれないし、素地を生かした木造住宅の設計が多いということもある。色を用いることについて、感覚的には多少自信めいたものがあるにせよ、極力抑制しているというのが本音である。
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だが、風景画を描く時にはやはり色がある方が楽しいし、画面上でのインパクトも大きいし、空間構成にも幅と奥行がでる。友人建築家の楢村徹さん(岡山古民家再生工房)たちは、旅で学んだことを実作に思い切って投入していて、民家といえども色を積極的に取り入れていて、ヴァナキュラーモダンともハイブリッドヴァナキュラリズムとも言われるようなスタイルをつくっている。僕はどうもまだ色に関しては消極的な方なのである。
ところで、昨年、一昨年と建築塾中国ツアーで二度訪れた東チベットの集落では、やはりそこにあった大胆な色彩に大きな衝撃を受けた。色彩がその場所の生活や景観形成に大きくかかわっていることを感じたのである。また昨秋の懇親会で北田英治さんが『ル・コルビュジェのインド』を上映してくれた。そこでも建築における色彩の効果について改めて考えさせられた。
環境形成における色彩、色彩空間の可能性、というような視点を少し掘り下げてみる必要があると考え、今回のテーマで平良塾長に講義をお願いした次第である。
ということで、この稿を進めてきたが、当日の平良塾長の講座はいったいどんな内容になるのか楽しみである。きっと東チベット桃源郷の話や前川國雄の話が聞けると思うのだが……。さらに北田英治さんにもアジア・風土・色彩をテーマにした写真を懇親会で見せていただけるようお願いしている。
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