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旅する建築家
鈴木喜一の

大地の家
2010.01.27
 58●SHANGRI-LA GLOBAL DREAM
地球上の楽園を求めて、日本も含めて、地球規模の夢をみる、ということなんだけれど、それをですね、地味ないい雑誌の『住宅建築』誌上で9月号から僕が隔月連載するんです。その号には、いまから上映するスライドの話の内容が出てきます。実はスケッチもいっぱい描いているんだけれど、今日は、持っていないのでみなさんに見せてあげることができない。ですが、この本にはスケッチがいっぱい載ってます。本屋さんで見てください。
今日、その『シャングリラへの旅』の話をちょっとしようかな、と思ったんですが、その掲載予定原稿があるのでゆっくり朗読しましょうか。じゃ、みなさん目を閉じて(笑)静かに聞いてください。じゃ、いきます。本文。
シャングリラへの旅、というのを始めてしまった。というか、すでにだいぶ前から始めていたような気もするのだが……。
機内の窓からは白い雲海のはるか彼方、東ヒマラヤの夕暮れが、わずかに見え隠れする。まるファンタジーの世界だ。香港からカトマンズへ2,940キロ、高い空を飛んでいる。
シャングリラというのは、地上の牧歌的楽園のこと。中国の故事に喩えれば、桃源郷ということになるだろう。ロイヤル・ネパール・エアラインのマガジンのタイトルは、なっ、なんと、このシャングリラなのだ。そのマガジンの中にある《ネパールの目》を小さなスケッチブックに描いて遊んでいたら、すっかりスチュアデスに気に入られてしまった。彼女にシャングリラのことを聞いてみよう。ヒンドゥー系ネバーリーの、超美人!しかも、明るくてチャメッ気がある。名前はアチャナ(ARCHANA)その彼女がにっこり笑って語ってくれる。
 「それはチベットの奥地にある秘境の砦、地上のユートピアよ」さらに深呼吸一回分の間をとって、
 「……アガルタ、という別天地も地球の内部にあってね、それもこのあたりが入口なの。架空の場所といわれているの、でも私は信じているわ。……魂の離れ島みたいなものかな」と少し得意気だ。
あとでヒマになったら私を描いてくれる」と見つめられたので、
「うん、もちろん描いてあげよう」
描いたスケッチ(似顔絵)はその場であげてしまったので、ここでは紹介することができないが、公表するのはもったいない気もするので、ちょうどよかったのかもしれない。
シャングリラ、桃源郷、ユートピア……ちょっと首をひねってしまう。でも考えてみれば、何もとりたててぜいたくな場所ではないよな、とぼくは気楽にイメージしてみる。虚飾を捨てた仙境ということであれば、
・ 素足で気持ちがいいとか
・心が自由でなごやかで楽しいとか
・人の表情や目に輝きがあるとか
・田畑と素朴な家屋があって
・川の流れや池があって
・植物と動物も一緒で
・月を眺め、ゆったりと風に吹かれて生活し
・矛盾も性急な進歩もない
 というところかな。オカルテックなアガルタはともかく、人間が喜びをもって至福の中で輝いている地上の楽園は、架空の場所なんかではなく、ずいぶんあるのではないか、と単純にぼくは確信する。でなければ、シャングリラへの旅というシリーズも始めようがない。シャングリラという夢のような現実、そして厳しい俗な現実、しばらく行ったり来たり、グルグル循環しながら、遠いところ、身近なところ、グローバルな視点であてどなくさまようつもりである。

それでは、今からネパールの写真。ちょっと説明不足かもしれないですけど。今日は、200枚のスライドを見てもらいます。30分ぴったりで終わりますから、がんばって見てください。スライドと音楽が一体になっています。説明はしません。だから映画を見る感覚ですね。音楽も気持ちがいいですからね。音楽を聴くだけでも価値があります。後で何か聞きたいことがありましたら気楽に質問して下さい。じゃあ、スライド。
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