その頃よく奥会津へ親子で行った。
いやいや、まだお腹に入っていた頃から、父親の仕事の関係で。
何も無い。宿舎の建物も古い木造。トイレもポットン・トイレ。
ただ広さだけある、歩けばギシギシいう一軒家の日本家屋。そんな所によく泊まったっけ。
会津山村道場。敷地正面に本棟。そこでは管理人の人がお茶を出してくれた。
11月になると夜はもう寒くて寒くて布団にもぐり込むしかない。
冬はその宿舎が閉鎖していたから，会津田島の古い旅館に泊まった。
夏はリンゴ園や小さな沼の脇を通る土の細い道を歩いて、裏手にある古いアスレチックでよく遊んだ。
その道は私が小さい頃行った陽のあたる軽井沢の林道を思い出させた。
森の中の隠れたアスレチック。私たち以外は誰も遊んでいない。
でも子供達には十分楽しい。木造の古めの遊具がいくつもあった。
夏の暑い日差しを避けた森の中で自由に楽しく遊び回った。
時には車に乗せてもらい、近くの露天風呂、木賊（とくさ）温泉に。
川のほとりにある小さな混浴の温泉。
どこで服を脱ごうか ?
まあ，みんないっしょに入っているからいいでしょう。
子供達は温泉に入っては，すぐそばの浅い川岸で遊んだ。
春夏秋冬，それぞれの楽しい思い出。
無邪気で楽しかった夏の日々。