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旅する建築家
鈴木喜一の

大地の家
2005.07.10
 泉幸甫の現場を見る●アパートメント鶉
7月10日(日)、9時25分。
「今日のフィールドワークは楽しみだねえ」と岡山から駆けつけた建築塾講師の神家昭雄さん。
「さてそろそろスケッチ道具を持って行きますか」と僕。

10時25分。
泉さんの現地での講義が始まった。
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人は自分の知恵を信じてやれば、いろんなことができる。例えばこのアパートメント鶉の池ですが、これはほとんど雨水だけなんです。樋がないでしょう。この側溝の砂利の下に巨大な雨水タンクがあるんですよ。この大地の下にです。ヒントはいろんな人や本から教えてもらった。だが、つくり方を誰に教えられたわけでもない。自分の頭を使って考えてそれを信じてやっていけばできちゃうんです。
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僕は村(集合住宅)をつくる時、漆喰や和紙、木材等できるだけ自然素材を使っていくんですが、合理的につくっていきたいなというのが一方であります。ここでは在来とパネル構法の中間みたいなつくり方をした。このパネルは小さな町工場でつくっているのですが、精度がものすごく良い。伝統的な大工さんの仕事は逃げをとって納めていくやり方ですが、町工場のやり方は精度を上げていく仕事です。このやり方は化粧と下地という方法で反省しているところもありますが、施工が行き当たりばったりではなく、きちっと段取りが決められていて、近代的な合理性かなと思います。

またここでは、昔の欄間や瓦、柿の木等いろんなものを残しもしました。これは、風景を連続させるということもあったが、一番切実な問題は代々この家から出ていった親族の方々が、建替えを嫌がることです。だけどいろんなものを残すことで思い出が残り、納得してくれます。そうやっていろんなものを重ねないと村ってつくれないんだろうなって、僕はこれまでの経験からそう感じているんです。
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アパートメント鶉で。岡山古民家再生工房の神家昭雄さん(左)と泉幸甫さん。
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