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旅する建築家
鈴木喜一の

大地の家
2012.10.26
 シャングリラへの旅☆20121026
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とにかく動いてしまう、動き始めることなんです。要するに、僕は、この授業で君らに、一人で歩き出せってことを言っている。無責任かもしれないが一人で歩き出せと。まっ、たぶん君らは卒業年次で進学する人もいるかもしれないけれど、これで就職しても、どういうところに就職するかによるけれど、なんかもう、刑務所みたいな感じがしないでもないよね。僕はひと月前にベトナムにいたから、これから、もう一度写真を見てもらおうと思っているけれど、あの雰囲気、トラフィックのごちゃごちゃした感じとか、人の目の輝きとか、ああいった世界から日本に帰ってくるとね、刑務所とまではいかなくても、ちょっとそれに近い感じはあるんだよね。全然違う。でね、そういう世界を、いろいろな状況があるにしても見ないっていうのはもったいない。
自分の目で世界を見ないで、これからどうやって自分を確立していくんだろうって思う。外に出るということは自分を語れることにつながる。自分自身の自我をつくろうと思ったらやっぱり外に出たほうがいい。今は自分自身が何もないから、自分をちゃんとつくってから外に出るとか言ってもダメね、就職してお金をためて自分の基盤をちゃんとつくってから、なんていってると、危ない気もするね。旅の中の風景を、ただひたすらに通過させて歩いている、偶然に偶然を重ねるように歩いている、そのうちに、自分が不意に見えてきたりすることもある。そういったことの中でしか自分というものは見えにくいし、身軽にもなれない。軽くっていうのは軽薄に、というのではなく、人間は軽快に行ったほうがいいんだよね。だからいろんな意味で距離感を出した方がいい。その中から自分を発見できる。
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