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旅する建築家
鈴木喜一の

大地の家
2010.02.17
 64●シャングリラへのアプローチ
この間、NHKでムスタン王国のドキュメントを放映していた。ネパールの中にも7,000人ぐらいの小さな国があるらしい。そういうところにNHK取材班が7人の部隊を編成して長期で入っていって紹介してしまう。これってどうかな、とも思っている。例えば、ひとりとか、ふたりとか紛れ込んで、というか、迷い込んじゃってね、ただ見て、あまり吹聴しない、という態度は必要だと思うんです。たぶんムスタン王国というのは、シャングリラなんだろうと思うんですよ。そこに日本が、NHKが、入っていったということは、相当な取材費をかけて、現地にも取材料を払ってやっている。そういうことがどうも見えてくるんですよ。そんなこと何も言っていませんが、それでないと取材は成り立たないでしょう。では、そのお金はムスタン王国に本当に流れたのか、たぶんネパール止まりなんだろうとかさ、そういうことも考えてたくなってしまうし、大掛かりになるといろいろ派生してくる問題が多そうだ。
僕の「シャングリラへの旅」のイメージというのはね、中国の古典が一つにあって、そこに桃源郷のことが書いてある。『桃花源記』という陶淵明の書いたものなんです。もう一つ『桃花源詩』というのもある。つまり、桃源郷に迷い込んだひとりの漁師の話が書いてある。じっくり読んでいくと、桃源郷とかシャングリラに対しての扱い方はきわめて謙虚にやっていかなくちゃいけない、デリケートなものだと僕は思わずにはいられない。
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