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旅する建築家
鈴木喜一の

大地の家
2010.01.06
 53●『旅の中の風景』
とにかく僕は旅が好きで12~3年前から暇を見つけては歩いている。最近は、体の調子が悪いのにネパールにトレッキングに行って来て、ひんしゅくを買っているんですけれどね。体が悪いのにネパールに行く、そのこと自体が病気だって言われている。(笑)で、今日はその成果の《SHANGRI-LA GLOBAL DREAM》という映画のようなスライドをぴったり30分間、音楽入りで見てもらいます。みなさん、この暑い中、まじめにたくましくスクーリングをやっているんで、ちょっと息抜き、僕は慰問夫のような、(笑)そんな感じでやりたいと思っています。
もう少し、僕の本の紹介。『旅の中の風景』という本です。今日は僕、現物を持っていませんけれど、このぐらいの緑のショルダーバックがありまして(板書を始める)、その中にぺリカンの固形水彩24色を入れて、スケッチブックはすぐ出せるように外側の布袋にこう入れて、大きさはF3かF4位。水入れは35ミリフィルムの空箱を利用している。そんなスタイルで描いた10年分の水彩画の中から51点を自選した画文集です。
日本は最近になって本格的に描き始めたんですけれども、まだ生活の原風景、人間が生きている原風景が見たくて、みなさんもまじめでパワフルでたくましい表情をしていますが、みなさん以上のしっかりした人間の生きているところ、精神が風邪を引いていないところ、そういった場所を見たくてアジアとか、中近東とか、インドとか、その辺をほっつき歩いて僕は絵を描いているんです。『旅の中の風景』というのはその記録、水彩画と短文が付いています。これは限定1000部なんですけれど、ほとんど売れなくてね。僕はものすごくいい本だって自認している。自分で認めちゃうのはちょっとひどいんだけれど、とにかくいい本だ。そこから得た教訓は、なかなかいい本は売れないとかね。(笑)そういう本を1990年につくりました。

『旅の中の風景』


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