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旅する建築家
鈴木喜一の

大地の家
2009.11.08
 21●そんな寒々とした時代があってもいい
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たとえば、この中には女性が多いからということもないけれど、恋愛なんかしている人がいるかもしれないね。恋愛っていうのはさ、恋愛している最中は、永遠だと思う。でも、往々にして90%あるいは99%永遠ではないのね。壊れるということが多い。あまり例がよくないけれど。まあ仮に壊れたとき、そういうことがあっても不思議ではない、恋人が去っていくけれどたいしたことじゃないよ、って思っているとね、とても楽なんだ。
そういうことに出会うことが、絶対にあるはずなんですよね、君らも。そんな寒々とした時代があってもいい、というふうに受け入れる。受け入れる力、それが大事だと思うし、やっぱり、基本的には、人間はひとり、なんだよね。結婚してもね、家族ができても、子供が生まれても、好きな人ができても、ひとりなんだ。ひとり……、ちょっと虚無的だけれど、ひとりだってことをちゃんと認識して、そうすることが、相手と、いろんな人との関係、立場をね、認め合うことになってくるんじゃないのかな。
もうひとつ、今日はボンベイの写真を見てもらうので、ボンベイの娼婦街の話。ちょっと話しづらいんですが、変な話をしてるな、と思って聞いてくれてもいいんですけれど。『大地の家』の中に、118ページから119ページに、娼婦について書いたことがある。評判がいいのか悪いのか。僕の友達たちは、面白がってね、きれいに書き過ぎてるっていうわけ。このボンベイの娼館で、僕は彼女たちを横目でのぞいてさっと帰るってことになっている。それは事実なんですけれどね。本当は違うんじゃないのって、ちゃんと書きなさい、という。
ちゃんとも何も、僕は事実しか書かない、事実しか書けないタイプです。彼らが言うような話ではないんですよ。ただ、娼婦、娼館、娼婦街っていうのはボンベイだけじゃなくって、世界中に存在するんですよね。いろんなところを僕は見ている。

娼婦街

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