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旅する建築家
鈴木喜一の

大地の家
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2007.07.10
 我がアトリエの風景09
1999.1.19 19時頃 あれあれ1と9ばかりだ。
●柱の復権

無事、旅先から帰国したばかりのぼーっとしている僕ですが、待ち構えていた東京メトロポリタンTVの小長谷記者と茅根記者にキャッチされ1999年1月21日【MXTV東京猫庵】(夜の何時放映と言っていたかな?)に出演することになりました。
内容は1980年代から日本のみならず世界各地の民家を訪ね歩いている僕が、伝統的な民家の特質と魅力、それが現代にどう生かされるべきか、というテーマを解説するらしいのですが、さて、感覚的表現派の僕がロジカルにしかも流暢に話せるかとはとうてい思えず、やれやれ困ったぞ、ということで取材一時間前にして、何もせずに腕を組んで、やおらこんな原稿を打って気を紛らせているという次第です。自分の建築感や住宅観などもそろそろまとめておかねばいかんなあ、という反省を今頃になってしていたりして……。
話は主に柱の復権について語ってほしいということなので、うーん、そういえば僕は自分の建築の中に柱を積極的に使っているなあ、会津田島の民家から、池田邸、成田東の家、高尾邸、富士見高原の家、しかも丸太をドーンと中央に使うことが多い。

★柱というのはなんなのか
大きく分けると軸組構法と壁構造があるわけですね。日本建築は元来軸組構法ですから、柱、梁といった構造材で枠をつくっていく。一方壁構造というは、単純に言うと石やレンガを一つ一つ積み上げていくということで柱がいらない構造なんですよね。
日本の場合はやっぱり柱を立てていくのが、家をつくることなんですよね。主要な柱に墨書きなんて残すこともあるし、柱というのはやっぱり拠り所みたいなものですね。精神的にも物理的にもね。

★どういう役割
柱で支えて大きな開口部をつくる。するとこの開口部は壁にしてもいいし、ふすまや障子にしてもいい。骨がしっかりしているから、肉の部分の表現が多様化する。壁にドアというのがずいぶんはやっていますが、日本建築は空間が流れるほうがいい。閉じたり開いたりという自在性が欲しい。となると柱以外は極端な話、可動式の建具とかスライドウォールの方がのぞましいということですね。

★歴史的には
歴史的にいうと、近代合理主義建築の中で、残念ながら消えていった大切な要素というのがあります。たとえば縁側、土間、イロリ、動物との共棲、神々や先祖とともに生きること、そして柱もそうなんでしょうね。昔の民家なんかは建具を外したら、内部はほとんど柱ですよ、柱の森みたいな感じになる。天井もなかったから、黒々とした立派な梁が動物のように空間の中を走っていた。つまり骨格があって、それに壁や建具やイロリやゴザなどの生活の装置があった。メリハリが効いていますよね。
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