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旅する建築家
鈴木喜一の

大地の家
2007.02.25
 唐突対談2☆青柳龍太×鈴木喜一
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RA●それは建築技術という、大工さんが眼と体と仕事で受け継いできた経験と言いますか、根拠と言いますか、何故、この屋根はこんな形なのか、とか、土台の形は、とか、その他の構造やディテールにも、先代からの知恵が宿っていますよね。前にも述べた合理性ではない機能美の部分だと思うのですが。形の美しさと機能が一致している。理にかなっている。
KS●確かにそうですね。僕が最初に独立して手がけた仕事が江戸時代の民家でしたが、そういったことをひしひしと感じながら現場で学んでいました。

RA●最近の日本の風景の中でよく見かける家には、そういった根拠やルーツが欠落しているような気がします。形のための形。姿だけが晒されている。時間が経てば経つほど、古くなれば古くなるだけみすぼらしい姿になってしまう。なぜこんな現状になってしまったのでしょうか?
KS●昭和40年代の高度成長期から建築界は、歴史とか、それまで積み重ねてきた経験とか技能といったものとは別の方向性を取っていくようになった。いまや、その近代合理主義が席巻し、その土地固有の風景を一変させてしまった。人の心までをも、と言えるかもしれません。
RA●住宅に対する日本人の認識は概念として、他の国と比べて、また特殊なものなのでしょうか?
KS●ヨーロッパとは「住む哲学」が違うでしょうね。アジアにはルックイーストと言うような言葉がありますね。日本を見倣えというようなことで、風景がどんどん壊れている。

唐突対談1
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